インプラントの寿命はいつ?長持ちさせる工夫や寿命が近い際の対処法も紹介
2024/1/30
2024/7/18
#インプラント
インプラントによる治療を検討する際「インプラントの寿命はいつまでなのか」と疑問を持たれる方は多いと思います。
保険が適用できず高額な費用が必要なだけに、どの程度の寿命があるのかは気になりますよね。
この記事では、インプラントの寿命がいつまでなのか、インプラントを長持ちさせるためのポイントなどについてご紹介いたします。
また、インプラントの将来的なトラブルに関して把握しておきたい方に向けて、寿命が近いインプラントを使い続けるリスクや、インプラントが脱落した際の対処法などについても解説しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 4.54-5.タバコは控える
- 8まとめ
1.インプラントの寿命はいつ?
そもそも「インプラントの寿命」とは、一般的に顎の骨に埋め込んだインプラントが抜けるまでの期間のことです。
インプラントの上部構造(人工歯)が破損するまでの期間ではない点に注意してください。
インプラントの寿命には個人差があり、平均的なインプラントの寿命は10年〜15年程度です。
上記の期間はあくまでも目安であり、インプラントが10年〜15年以上もつケースも少なくありません。
2.寿命は奥歯と前歯で異なるのか
インプラントの寿命について考える際、「奥歯と前歯で寿命は異なるのか?」と疑問に思われる方は多いでしょう。
結論、奥歯と前歯でインプラントの寿命は大きく変わりません。
治療する箇所よりも、治療後の定期メンテナンスやセルフケアなどによって、寿命が左右される傾向です。
3.寿命が40年以上もったケースもある
インプラントは適切なケアをしたり、定期メンテナンスをしっかり受けたりすることで、40年以上寿命がもつ可能性があります。
実際、過去に40年以上インプラントの寿命がもったケースもあります。
「高額な費用をかけたにも関わらず、寿命が早くきたらどうしよう」という不安を持たれる方もいらっしゃるでしょう。
「インプラントの寿命が40年以上もった」という事実は、この不安を解消するひとつの要素になると思います。
4.インプラントを長持ちさせる6つの工夫
インプラントをできるだけ長持ちさせるためにも、以下に紹介する6つの工夫を心がけましょう。
インプラントを長持ちさせる6つの工夫
- 信頼できるメーカーのインプラントを使っている歯科医院を選ぶ
- インプラントの実績が豊富な歯科医院を選ぶ
- セルフケアを徹底する
- 定期メンテナンスをしっかりと受ける
- タバコは控える
- くいしばりや歯ぎしりを改善する
4-1.信頼できるメーカーのインプラントを使っている歯科医院を選ぶ
インプラントはさまざまなメーカーが開発しており、どのメーカーのインプラントを使っているかによってインプラントの寿命は変わってきます。
格安インプラントは低品質な可能性が高く、早期に寿命を迎えてしまう恐れがあるでしょう。
そのため、インプラントの成功率やその後の残存率などが高い、信頼できるメーカーを使っている歯科医院を選ぶことが重要です。
具体例のひとつとして挙げられるメーカーが「ストローマン社」です。
ストローマン社が運営する「Straumann PARTNERS」ではインプラントの成功率やその後の残存率に関して、下記のように言及しています。
スイスのベルン大学で行われたストローマンインプラントの10年間の臨床研究では、511本のインプラントを使用し、成功率(97%)・生存率(98.8%)が報告されており、長期的な信頼性の高さが証明されています。
引用:Straumann PARTNERS,「科学的エビデンスが示す高い信頼性」
上記で言う生存率が「インプラントが口内に残っている状態」のことです。
9割以上の人が10年後も口内にインプラントが残っていた事実から、ストローマン社は信頼できるインプラントメーカーであるといえるでしょう。
歯科医院選びでは、ストローマン社のインプラントのような、成功率や残存率が高いインプラントを使っているかを確認してみてください。
4-2.インプラントの実績が豊富な歯科医院を選ぶ
歯科選びの際、先述した「信頼できるメーカーのインプラントを使っている」という点だけでなく、インプラントの実績が豊富な歯科医院である点も重要です。
いくら品質の良いインプラントを使っていたとしても、実績のない歯科医院に治療を任せてしまうと、治療の成功率やその後の生存率にも悪影響があります。
インプラントを埋める位置や角度がほんの数mmズレるだけでも、インプラントの寿命が早まる恐れがあるのです。
そのため、さまざまな歯科医院を比較して、インプラントの実績が豊富な歯科医院を選ぶようにしましょう。
インプラントの実績が豊富な歯科医院を東京でお探しの際は、ぜひMedeeで検索してみてください。
4-3.セルフケアを徹底する
セルフケアを怠ると口内トラブルが発生する可能性が高まり、特にインプラント周囲炎になるとインプラントが脱落する恐れがあります。
つまり、インプラント周囲炎になると、インプラントの寿命を早めることにつながってしまうのです。
インプラント周囲炎といった口内トラブルを予防するためにも、日々のセルフケアを徹底しましょう。
毎日歯磨きをすることはもちろん、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助用具を活用したり、殺菌効果の高いマウスウォッシュを使ったりすることがおすすめです。
※インプラント周囲炎:歯周病の原因菌によってインプラント周辺の組織が炎症を起こしている状態のこと
4-4.定期メンテナンスをしっかりと受ける
インプラント周囲炎といった口内トラブルに自分で気付くことは難しいです。
口内トラブルが発生しているにも関わらず、それに気付かないでいると症状はどんどん進行していき、インプラントの寿命を早めてしまうでしょう。
インプラントの手術後、口内トラブルの予防や早期発見をするためにも、定期メンテナンスをしっかりと受けることが大切です。
また、定期メンテナンスの際に専門的なケアを受けることで、セルフケアでは除去できない汚れを落とせます。
メンテナンスの頻度は最初の1年で3ヵ月に1回程度、それ以降は4〜6ヵ月に1回程度の頻度が一般的です(実際には個人差があります)。
歯科医師の指示に従って、しっかりと定期メンテナンスを受けるようにしましょう。
4-5.タバコは控える
タバコはインプラントの寿命を早める原因のひとつです。
タバコに含まれる有害物質によって血流が悪くなり、インプラントを支える歯茎や骨などに酸素や栄養が十分に行き渡らなくなります。
その結果、インプラントと骨が結合しにくくなり、最悪の場合インプラントが脱落する恐れがあるのです。
また、タバコには免疫力を低下させる働きがあるため、インプラント周囲炎になるリスクも高まります。
このような理由から、インプラント治療を受ける際は禁煙をして、手術後もタバコは控えることが重要です。
4-6.くいしばりや歯ぎしりを改善する
インプラントを長持ちさせるには、くいしばりや歯ぎしりにも注意しましょう。
成人男性のくいしばりや歯ぎしりによって、最大で約100kgもの力が歯に加わると言われています。
これだけの力が加わることはインプラントにとって大きな負担となり、インプラントの寿命を早めることにつながってしまいます。
くいしばりや歯ぎしりをする癖があるひとは、歯科医師に相談してナイトガードを処方してもらうと良いでしょう。
くいしばりや歯ぎしりによるインプラントへの負担を軽減できます。
5.寿命が近いインプラントを使い続ける将来的なリスク
ポイントを押さえることで、インプラントを長持ちさせられます。
しかし、長年使っているとインプラントがぐらついて、寿命が近づいているのを感じることもあるでしょう。
寿命が近いインプラントを使い続けることには、下記のようなリスクが考えられます。
寿命が近いインプラントを使い続ける将来的なリスク
- インプラントが脱落してしまう
- インプラントによる再治療ができなくなる
- 隣接する歯に悪影響が出る
5-1.インプラントが脱落してしまう
寿命が近いインプラントを使い続けると、インプラントが脱落するリスクがあります。
また、食事しているときや眠っているときに脱落すると、誤って上部構造(仮歯)やインプラントを飲み込んでしまう恐れもあるでしょう。
5-2.インプラントによる再治療ができなくなる
寿命が近いインプラントの使用は、歯茎や顎の骨への大きな負担につながります。
また、最悪の場合、インプラントによる再治療ができなくなってしまうでしょう。
インプラントによる再治療という選択肢を残しておきたいのであれば、早期に対処することが重要です。
5-3.隣接する歯に悪影響が出る
隣接する歯に悪影響が出ることも、寿命が近いインプラントを使い続けるリスクのひとつです。
具体的には「隣接する歯に噛む力が集中する」「歯並びや噛み合わせが悪くなる」などの悪影響が挙げられます。
6.インプラントが脱落したらどうする?
「仮にインプラントが脱落したらどうする?」と疑問を持たれる方は多いでしょう。
インプラントが脱落した際は、まず保証期間内であるかどうかを確認してみてください。
保証期間内であれば、費用をかけずに再治療してもらえます。
ただ、インプラントが脱落した原因や、患者さんの状態によっては保証期間内でも、インプラントによる再治療を受けられない可能性があるでしょう。
保証期間が過ぎている場合、再手術には費用がかかります。
7.インプラントの寿命が近い際の対処法
インプラントの寿命が近い際は、下記のような対処法を検討しましょう。
インプラントの寿命が近い際の対処法
- 再手術でインプラントを入れ直す
- 入れ歯やブリッジに切り替える
- セカンドオピニオンを利用する
7-1.再手術でインプラントを入れ直す
顎や口内の状態が問題なければ、再手術でインプラントの入れ直しが可能です。
また、保証期間内であれば無償で治療を受けられます。
そのため、顎や口内の状態に問題がなく保証期間内の場合は、インプラントによる再手術を受けると良いでしょう。
7-2.入れ歯やブリッジに切り替える
顎や口内の状態、費用などさまざまな観点から、再手術でインプラントを入れ直すことが適していないケースもあります。
このようなケースでは、他の治療法に切り替えることとなるでしょう。
具体的には「入れ歯」や「ブリッジ」などの治療法が挙げられます。
どのような治療法が適しているかは患者さんによって異なるため、まずは歯科医師に相談してみてください。
※ブリッジ:失った歯に隣接する歯を土台に被せ物をする治療法
7-3.セカンドオピニオンを利用する
治療後、あまりにも早くインプラントの寿命がきてしまった場合は、セカンドオピニオンの利用を推奨します。
依頼した歯科医院の治療内容が適切ではなかったことで、寿命が早くきてしまったことも考えられます。
このような場合、同じ歯科医院で再手術を受けても、また寿命が早くきてしまう恐れがあるでしょう。
そのためセカンドオピニオンを利用して、場合によっては治療を受ける歯科医院を変えたほうが良いかもしれません。
まとめ
インプラントの寿命は10年〜15年程度が平均です。
インプラントをできるだけ長持ちさせるためには、インプラントの寿命を早めてしまう原因を理解したうえで、口内ケアを徹底したり定期メンテナンスをしっかりと受けたりすることが重要です。
過去に40年以上インプラントの寿命がもったケースもあるため、30代や40代でインプラントによる治療を受けた方でも、インプラントの品質やケア次第では半永久的に使用できるかもしれません。
インプラントでの治療を検討されている方は、一度歯科医院で相談してみると良いでしょう。
当サイトではインプラントによる治療が受けられるおすすめの歯科医院を紹介しています。インプラントによる治療を検討しているという方は、ぜひご覧になってみてください。
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