インプラント治療の費用相場は?内訳や費用を左右する項目も解説
2023/12/26
2024/7/18
#インプラント
インプラントは天然の歯に近い見た目に加えて、しっかりとした噛み心地もあるため、失った歯を治療するひとつの選択肢として検討される方がいらっしゃるでしょう。
インプラント治療を検討する際、どの程度の費用がかかるのかは気になりますよね。
この記事では、インプラント治療の費用相場や内訳、費用を左右する項目について解説します。
また、インプラントの治療費が高額な理由や治療費が格安な歯科医院を避けるべき理由など、費用について理解するうえで把握しておくと良い点についてもご紹介いたします。
最後に、インプラント治療費を抑えるための方法や適切な治療費かどうかの見極め方についてもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を読むことで、インプラント治療を受ける際にどの程度の費用がかかるのか、どのような項目をもとに費用が左右されるのかなどのお悩みを解消できるでしょう。
歯を失ってインプラント治療を検討されている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
- 1.21-2.費用の内訳
- 2.22-2.被せ物
- 2.32-3.歯科医院の設備
- 2.42-4.歯科医院の立地
- 2.52-5.保証の有無
- 2.62-6.追加治療の有無
- 7まとめ
1.インプラント治療の費用相場と内訳
インプラント治療の費用相場を把握しておくことで、どの程度の予算を確保しておけばいいか、予算内に収まりそうかどうかなどを判断しやすくなります。
注意すべきことは、インプラント治療の費用はさまざまな要素によって変動する点です。
そのため、ここでご紹介する費用相場やその内訳はあくまでも目安であり、参考程度にご覧ください。
1-1.インプラント治療の費用相場
ここではインプラント治療の費用相場に関して、下記の2点に分けてご紹介します。
インプラント治療の費用相場
- 1本あたりの費用相場
- オールオンフォーの費用相場
1-1-1.1本あたりの費用相場
インプラント1本あたりの費用相場はおよそ25万円〜60万円程度です。
奥歯を治療するか前歯を治療するかで若干費用が異なります。
口元の見た目に影響がある前歯を治療するほうが、費用は高額になる傾向にあります。
ただ、前歯1本を治療する場合と奥歯1本を治療する場合の費用相場に大差はありません。
また、骨造成といった追加の治療が必要な場合はさらに費用がかかるでしょう。
※骨造成:インプラント治療の際に骨を増やすための手術
1-1-2.オールオンフォーの費用相場
オールオンフォーとは、片顎の骨に最少4本のインプラントを埋め込むことで、12本のつながった人工歯を固定する治療法のことです。
オールオンフォーの費用相場はおよそ180万円〜360万円程(片顎)です。
歯がほとんど残っていない方にとっては、インプラントを1本ずつ埋め込むよりも、オールオンフォーのほうが費用を安く抑えられるでしょう。
1-2.費用の内訳
インプラント費用の内訳に関して、下記の2点に分けてご紹介します。
インプラント費用の内訳
- 1本あたりの内訳
- オールオンフォーの内訳
1-2-1.1本あたりの内訳
費用の内訳は下記のとおりです。
費用の内訳
- 検査や診断料:2万円~5万円
- インプラント手術費:15万円~35万円
- 被せ物:5万円~20万円
1-2-2.オールオンフォーの内訳
費用の内訳は下記のとおりです。
費用の内訳
- 検査や診断料:2万円~5万円
- インプラント手術費:120万円~180万円
- 被せ物:60万円~180万円
2.インプラント治療の費用を左右する項目
インプラント治療の費用はさまざまな要素が関係しており決められています。
下記、インプラント治療の費用を左右する項目です。
インプラント治療の費用を左右する項目
- 使用するインプラント体のメーカー
- 被せ物
- 歯科医院の設備
- 歯科医院の立地
- 保証内容の有無
- 追加治療の有無
それぞれ具体的に解説します。
2-1.使用するインプラント体のメーカー
インプラント体にはさまざまなメーカーのインプラント体があり、歯科医院によって使用するメーカーは異なります。
安全性が高く実績のあるメーカーであれば、費用は高額になる傾向です。
下記、実績のある代表的なインプラントメーカーです。
実績のある代表的なインプラントメーカー
- ストローマン
- ノーベルバイオケア
- ジンヴィ(旧ジンマー)
- デンツプライ
2-2.被せ物
インプラント体だけでなく被せ物にも複数の種類があり、銀歯や金歯、セラミックなどさまざまです。
また、セラミックだけでもオールセラミックやジルコニアなど種類があります。
一般的には、非金属で審美性の高い被せ物のほうが費用は高くなります。
2-3.歯科医院の設備
インプラント治療において、精度や安全性の高い治療をおこなうためには充実した設備が必要です。
患者さんの歯や顎の状況をより詳しく知るための「歯科用CT」、感染対策で機材を清潔に保つための「滅菌機」や「保管庫」など、設備が充実していると費用は高くなるでしょう。
2-4.歯科医院の立地
実は歯科医院がある場所によっても、インプラントの費用は異なるのです。
都心部にある歯科医院のほうがインプラント治療にかかる費用は高い傾向にあります。
これは、都心部ほど家賃が高くなり、その分治療費も高くなるという仕組みです。
2-5.保証の有無
インプラント治療において多くのケースでは保証が設けられています。
ただ、保証が設けられていないケースもあります。
保証があればその分費用は高額になり、保証がなければ費用は安くなる傾向です。
保証がないと、なにかあった際に別途費用がかかるため、結果的に費用が高額になることもあります。
また、保証内容の有無だけでなく、保証内容の充実さも費用に関係しており、保証内容が充実していればインプラント治療費は高くなります。
2-6.追加治療の有無
インプラント治療において、患者さんの状態によってはインプラント体を顎の骨に埋め込む以外の手術が追加で必要な場合もあるでしょう。
この場合は別途治療費が必要です。
代表的な追加治療のひとつとして「骨造成」が挙げられます。
インプラント治療において、骨の量や厚みなどが足りていない場合におこなう、骨を増やすための手術です。
こういった追加の治療が必要になると、費用はよりかかります。
3.インプラント治療の費用が高額な理由
インプラント治療の費用が1本あたり25万円〜60万円と高額なのはなぜでしょう。
インプラント治療の費用が高額な理由は下記のとおりさまざまです。
インプラント治療の費用が高額な理由
- 保険が適用されないため
- インプラント体そのものが高いため
- インプラント手術をおこなう設備が必要なため
- 質の高いインプラント治療をできる人材が少ないため
それぞれ具体的に解説します。
3-1.保険が適用されないため
インプラント治療は基本的に保険が適用されません。
患者さんが負担する費用の割合は10割のため費用が高額になります。
ただ、必ずしも保険が適用されないわけではありません。
公益社団法人日本口腔インプラント学会においても、インプラント治療の保険適用について下記のように言及しています。
通常のインプラント治療には健康保険が適用できませんので、全額患者さん負担の自費診療となりますので、治療費は高額になります。
しかし、最近外傷や腫瘍等の病気で顎骨を失った場合や、その部位に骨移植をおこなって再建した場合、先天的に歯や顎骨を欠損している場合に限って、インプラント治療に健康保険が適用されることになりました。
引用:公益社団法人日本口腔インプラント学会|歯科インプラント治療に関しよくあるご質問
上記のように、例外的に保険が適用されるケースもあるわけです。
3-2.インプラント体そのものが高いため
多くの歯科医院では安全性を考慮して、質の高いインプラント体をメーカーから仕入れています。
質の高いインプラント体は高額なため、結果的に治療費も高額になってしまうわけです。
ただ、質の高いインプラント体を使用することで、インプラント体が破損したり、脱落したりするのを防げます。
3-3.インプラント手術をおこなう設備が必要なため
インプラント手術をおこなう際は、細菌感染といったトラブルを起こさないよう徹底した衛生管理が重要です。
また、治療前の精密な検査も求められます。
こういった衛生管理や精密な検査をおこなうための設備には高額な費用がかかります。
インプラント治療には設備費も含まれることから、患者さんが負担する費用も高額になってしまうわけです。
ただ、インプラント手術をおこなうための設備が整っていることで、治療中や治療後のトラブルを防ぎやすくなります。
3-4.質の高いインプラント治療をできる人材が少ないため
そもそも質の高いインプラント治療をできる人材が少ない点も、費用が高額になる理由のひとつです。
インプラント治療には専門的な知識と高度な技術が求められ、治療技術も日々変化しています。
歯科医師は最新の知識や技術を理解・習得するため講習会に参加しております。
豊富な知識や高度な技術を持ち、確かな実績のある歯科医師に治療を依頼すれば、さまざまな症例に対応でき、治療も安心して任せられるでしょう。
4.治療費が格安な歯科医院を避けるべき理由
相場と比べて治療費があまりにも格安な歯科医院は避けることをおすすめします。
なぜなら、治療費が格安な歯科医院は安価なインプラント体を使用している可能性があるからです。
安価なインプラント体は安全性が保証されていないものも多いです。
治療後のメンテナンスや保証を受けられないリスクもあるでしょう。
また、歯科用CTといった精密な検査をするための設備が整っておらず、検査が不十分なまま治療をおこなわれ、インプラント体が顎の骨を貫通してしまうリスクも考えられます。
このようにさまざまなリスクがあるため、治療費が格安な歯科医院は避けるようにしましょう。
5.インプラント治療の費用を抑える方法
インプラントでの治療は高額な費用がかかることから、安全性を確保したうえで少しでも費用を抑えたいと考えるのが一般的だと思います。
下記、インプラント治療の費用を抑える方法について一部取り上げご紹介します。
インプラント治療の費用を抑える方法
- 条件を満たせるなら保険適用で治療を受ける
- 高価な被せ物を使わない
- 複数の歯科医院を比較する
5-1.条件を満たせるなら保険適用で治療を受ける
一定の条件を満たせる場合、インプラント治療であっても保険を適用することが可能です。
下記のようなケースでは、保険適用にて治療を受けられるでしょう。
保険適用にて治療を受けられるケース
- 生まれつき顎の骨が1/3以上欠損している
- 生まれつき顎の骨が形成不全である
- 病気や事故によって顎の骨が1/3以上欠損した
ただ、上記のような条件を満たしている場合でも、歯科医院によっては保険によるインプラント治療を受けられない可能性がある点に注意が必要です。
5-2.高価な被せ物を使わない
インプラント治療において被せ物の種類はさまざまで、どのような素材を選ぶかによって費用が異なります。
一般的に審美性の高いセラミックは高い傾向にあり、金属でできた被せ物のほうが費用を抑えられる傾向です。
さまざまな種類の素材があるなか、安価な素材を使用することで費用を抑えられます。
5-3.複数の歯科医院を比較する
インプラントは自費診療であり、歯科医院によって具体的な費用は異なります。
そのため、複数の歯科医院で見積もりをもらい、治療費や治療内容などを比較してみましょう。
見積もり内容を比較することで、治療費が高すぎる歯科医院に依頼するリスクを下げられます。
また、「他の歯科医院でならもっと安く治療を受けられたかも」という心残りも少なくなるでしょう。
6.適切な治療費かどうかの見極め方
インプラントの治療費が適切かどうか、下記のような方法で確認してみてください。
治療費が適切かどうか確認する方法
- 見積書が詳細に記載されているか確認する
- セカンドオピニオンを受ける
6-1.見積書が詳細に記載されているか確認する
見積書に明確な金額やその内訳が記載されているか確認しましょう。
特に内訳が詳細に記載されているかどうか確認してみてください。
内訳が明記されておらず「一式」と記載されている場合は注意が必要です。
これは、内訳を詳細に記載せず、費用を水増ししている可能性があるためです。
6-2.セカンドオピニオンを受ける
セカンドオピニオンを受けることで、他の歯科医院におけるインプラント治療の費用を確認できます。
また、最初の歯科医院から提示された金額についても、セカンドオピニオンを受ける歯科医師の目線から意見をもらえるでしょう。
少なくとも2〜3人の歯科医師からセカンドオピニオンを受けることで、治療費が適切かどうかをより見極めやすくなるはずです。
まとめ
インプラント治療の費用相場は、インプラント1本あたり25万円〜60万円程度、オールオンフォーの場合は片顎180万円〜360万円程度です。
インプラント治療の費用は、使用するインプラント体のメーカーや被せ物の種類、歯科医院の設備などさまざまな要素によって変動します。
あまりにも費用が安い歯科医院は、安全性の低いインプラント体を使用している可能性があるため避けることをおすすめします。
見積書の詳細を確認したり、セカンドオピニオンを受けたりして適切な治療費を見極めたうえで、信頼できる歯科医院に治療を依頼すると良いでしょう。
当サイトではインプラントによる治療が受けられるおすすめの歯科医院を紹介しています。インプラントによる治療を検討しているという方は、ぜひご覧になってみてください。
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