インプラントとブリッジどっちにすべき?7つの違いについても解説
2024/5/29
2024/7/18
#インプラント
歯を失ったまま過ごすと、見た目や、食事の面でどうしても気になってしまいますよね。
歯を失った際の治療法として、インプラントにするかブリッジにするかで悩まれる方はいらっしゃると思います。
一概にどちらが良いとは言い切れないため、それぞれの違いを把握することが大切です。
この記事では、歯を失った際の治療方法である「インプラント」と「ブリッジ」の違いについて、7つ取り上げ解説いたします。
また、インプラント治療がおすすめな方とブリッジ治療がおすすめな方の特徴についても、解説しておりますので、参考にしてみてください。
この記事を読むことで、インプラント治療とブリッジ治療のどちらにすべきか判断しやすくなるでしょう。
失った歯の治療方法として、インプラント治療かブリッジ治療で悩まれている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
- 3.3ブリッジ治療ができない方
- 4.1持病で外科手術が困難な方
- 4.2費用を抑えたい方
- 4.3短期間で治療を終えたい方
- 5まとめ
インプラントとブリッジとは?
インプラントとブリッジは、どちらも歯を失った際におこなう治療法です。
なんとなくは理解していても、具体的にどのような治療法なのかわからない方もいらっしゃるでしょう。
まずは、それぞれの治療法について、簡単に説明します。
インプラント
インプラント治療とは、歯を失った箇所の顎の骨に、人工歯根(歯の根っこ)を埋入し、その上に歯となる部分を被せる治療のことです。
顎の骨に埋入する主な素材には、生体親和性が高く、顎の骨と結合しやすいチタンが使用されています。
差し歯との違いは?
インプラントと差し歯の違いがわからない方もいらっしゃるでしょう。
混同しがちな差し歯についても解説します。
差し歯による治療は、前提として、歯根(歯の根っこ)が残っている場合にのみ適用できる治療となります。
差し歯による治療は、自らの歯根を土台として、その上に歯となる部分を被せる治療法であり、歯根がない場合は適用ができません。
ブリッジ
ブリッジ治療とは、歯を失った箇所の両隣の健康な歯を支えとして、欠損部分に連結した人工の歯を架ける治療法です。
橋のように欠損部分を補綴するため、ブリッジと呼ばれています。
インプラントとブリッジの比較
インプラント治療とブリッジ治療は、失った歯を補うことが目的の治療であることは共通です。
ただし、インプラントとブリッジでそれぞれ違いがあります。
ここでは、インプラントとブリッジの違いについて下記の7つを取り上げて紹介します。
インプラントとブリッジの違い
- 審美性
- 機能面
- 費用
- リスク
- 寿命
- 外科処置の有無
- 周囲の歯への影響
審美性
インプラント治療は、天然の歯にかなり近い審美性を再現できるでしょう。
埋入した歯根に被せる人工の歯には、主にセラミックを使用します。
そのため、他の歯と遜色なく馴染み、インプラント治療をしたことすら気づかれないかもしれません。
ブリッジ治療の場合、審美性ではインプラント治療には劣ります。
なぜなら、保険適応の範囲内では、人工の歯に使用できる素材にも制限があるからです。
ただ、自費診療であれば、審美性は向上するでしょう。
機能面
インプラント治療をおこなうことで、噛む力を天然の歯の8〜9割程度まで回復できるといわれています。
天然歯と遜色ない噛み心地で、硬いものでもしっかり噛めるでしょう。
これは、人工歯根を顎の骨に埋め込んでいることで、天然の歯と似たような構造となっており、強い噛む力にも耐えられるためです。
これに対してブリッジ治療は、噛む力を天然の歯の7〜8割程度まで回復できるといわれています。
欠損部分の両隣の健康な歯を支柱にするため、安定しており、食生活に支障をきたすこともほとんどないでしょう。
ただ、インプラント治療で補った部分ほどの噛む力はありません。
費用
インプラント治療の費用相場は、1本あたり約25万〜60万となっています。
基本的に保険が適用されないため、高額になる傾向にあります。
さらに詳しい費用の内訳について知りたい場合は「インプラント治療の費用相場は?内訳や費用を左右する項目も解説」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
ブリッジ治療の費用相場は、保険適用で1本あたり約2万円〜3万円、自費診療では1本あたり約5万円〜15万円です。
ブリッジ治療では保険適用の選択ができるため、インプラント治療より費用を抑えられるでしょう。
ただ、ここでご紹介した費用はあくまでも目安なため、具体的な費用は治療内容や歯科医院などによって異なる点に注意してください。
リスク
インプラント治療は健康状態によって、細菌感染のリスクがあります。
例えば、糖尿病を患っていると、免疫力の低下が原因で治療による細菌感染のリスクが高まるため、ケースによってはインプラント治療を受けられないことがあるでしょう。
代表的な感染症として、インプラント周囲炎が挙げられます。
インプラント周囲炎になると、インプラント周囲の歯肉から出血したり、膿んで腫れたりします。
最悪の場合、インプラントが脱落する恐れがあるでしょう。
こういったリスクがあることから、治療を受けられない可能性があります。
ただし、糖尿病患者の方でも治療できるケースはあるので、まずは歯科医師へ相談すると良いでしょう。
一方でブリッジ治療のリスクは、支えとなる歯の寿命が縮んでしまう恐れがあることです。
ブリッジ治療は、欠損部分の両隣の健康な歯を削って支柱にし、人工の連結歯を欠損箇所に補綴します。
欠損箇所の噛み合わせの負担を、土台となる両隣の歯が負担することとなり、健康な歯の寿命を縮めるリスクがあります。
また、そもそも治療時には健康な歯を削らなければなりません。
これも歯の寿命が縮んでしまう原因のひとつです。
寿命
インプラントの寿命は約10年〜15年といわれています。
また、治療から10年経っても、90%以上機能するといわれています。
インプラントの寿命や長持ちさせるための工夫について詳しく知りたい場合は「インプラントの寿命はいつ?長持ちさせる工夫や寿命が近い際の対処法も紹介」の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
インプラントの寿命が約10年〜15年なのに対して、ブリッジの寿命は約7〜8年といわれています。
ブリッジの寿命は土台としている歯の状態に左右されるといっても過言ではありません。
土台となる歯が虫歯や歯周病になった場合は、再治療となる可能性が高いです。
外科処置の有無
インプラント治療は外科治療が必要です。
持病がある方や、顎の骨が未発達な18歳未満の方は施術不可となるでしょう。
反対にブリッジ治療は、外科処置の必要がありません。
持病のある方でも安心して受けていただけるでしょう。
周囲の歯への影響
インプラント治療による周囲の歯への影響は、基本的にはありません。
歯の欠損箇所へ直接、人工歯根を埋め込んで治療するため、他の歯への影響は心配ないでしょう。
ブリッジによる治療は、周囲の歯への影響が大いにあります。
なぜなら、歯を失った箇所の両隣の健康な歯を削る必要があるからです。
ブリッジ治療では周囲の歯への影響が、悩みの1つとなる場合が多いです。
インプラントがおすすめな方
インプラントがおすすめな方の特徴に関して、下記の4つを取り上げて紹介します。
インプラントがおすすめな方
- 健康な歯へのダメージを気にする方
- 奥歯を失った人やしっかりとした噛み心地が欲しい方
- ブリッジ治療ができない方
- 口元の見た目を美しくしたい方
健康な歯へのダメージを気にする方
インプラント治療は、欠損箇所を単独で治療することができます。
ブリッジによる治療のように、他の健康な歯を削って土台にする必要がないため、他の健康な歯に負担をかけることもありません。
奥歯を失った人やしっかりとした噛み心地が欲しい方
インプラントは天然の歯にかなり近い噛み心地でしっかり噛めます。
これは、顎の骨に人工歯根を埋め込むことで、土台がしっかりと固定されるためです。
噛む力についても、ブリッジ治療よりもインプラント治療のほうが強く噛めるため、しっかりとした噛み心地が欲しい方におすすめです。
また、ブリッジ治療は欠損箇所の両隣の健康な歯を利用するので、歯が隣に無いような奥歯の治療には適応が難しいでしょう。
そのため、奥歯を失った方も、欠損箇所を単独で治療ができるインプラント治療がおすすめです。
ブリッジ治療ができない方
ブリッジによる治療は、欠損箇所の両隣に土台となる健康な歯が必要です。
そのため、他の歯の状態によってはブリッジ治療が受けられない可能性があります。
インプラント治療では、欠損箇所を単独で治療することができます。
そのため、欠損箇所に隣接する歯の状態が悪く、ブリッジ治療が難しいようであれば、インプラント治療がおすすめです。
口元の見た目を美しくしたい方
インプラント治療を選択する方の中でも、高い審美性が決め手となるケースは多いです。
インプラント治療では、残っている歯と違和感がないように調整がしやすく、人工の歯の大きさや色など、調整の幅も広いです。
ブリッジ治療は、インプラント治療と比べて審美性に劣るでしょう。
ブリッジ治療に使用する素材によって、審美性はまばらとなり、保険診療の場合は多少の違和感が生まれる可能性があります。
口元の美しさにこだわるなら、インプラント治療がおすすめです。
ブリッジがおすすめな方
ブリッジがおすすめな方の特徴に関して、下記の3つを取り上げて紹介します。
ブリッジがおすすめな方
- 持病で外科手術が困難な方
- 費用を抑えたい方
- 短期間で治療を終えたい方
持病で外科手術が困難な方
ブリッジ治療は、出血を伴う外科手術が不要です。
外科手術の必要がないので、体調の面で治療の可否を決めなくてよいです。
一概には言えませんが、持病を患っている方は、インプラント治療が困難となる場合が多い傾向にあります。
感染症や合併症を引き起こすリスクが高まる可能性があるため、持病を患っている方がインプラント治療を考えるには、体への負担を考慮する必要があるでしょう。
体調面でリスクが大きくなる可能性のある方は、インプラント治療ではなくブリッジ治療がおすすめです。
費用を抑えたい方
ブリッジ治療は保険が適用ができます。
もちろん、審美性や機能面でよりいい治療を求める場合は、自費診療となることもありますが、費用を抑える治療も選択できます。
一方、インプラント治療では、基本的に保険は適用されず自費診療となるので、費用は高額になる傾向にあります。
そのため、費用を抑えて治療をおこないたい方は、ブリッジ治療がおすすめです。
短期間で治療を終えたい方
ブリッジ治療は、治療期間が比較的短い傾向にあります。
治療内容によっても異なりますが、治療期間は約1ヵ月~2ヵ月が一般的といわれています。
これに対して、インプラント治療は治療期間が長くなりがちです。
インプラント治療においても、具体的な治療期間は治療内容によって異なりますが、約3ヵ月〜1年が一般的です。
短期間で治療を終えたい方は、ブリッジ治療がおすすめと言えます。
まとめ
インプラント治療とブリッジ治療ともに、メリット・デメリットが存在します。
機能面や審美性、費用などご自身の求めるものと一番合致するものを選択すると良いでしょう。
ただし、ご自身のお口の状態によっては、求める治療が受けられなかったり、治療期間が長引いたりする可能性はあります。
どちらの治療方法を選んでも治療を終えるまでには時間がかかるため、歯を失った際は1日でも早く歯科医院へ相談に行くことをおすすめします。
まずは、ブリッジだけでなくインプラントでの治療にも対応している歯科医院を見つけて、相談することから始めると良いでしょう。
当サイトではインプラントによる治療が受けられるおすすめの歯科医院を紹介しています。インプラントによる治療も検討しているという方は、ぜひご覧になってみてください。
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