インビザラインとは
2021/7/1
2024/7/18
#インビザライン

近年、インビザライン矯正をおすすめする歯科医院が増えてきております。
ただ「インビザラインってなんだろう?」「インビザラインで本当に矯正ができるのかな?」と思われている方も多いのではないでしょうか?
インビザラインに興味があるけど、具体的にどのような矯正方法なのか疑問に思っているかと思います。
インビザラインとは、マウスピース型の矯正器具のことです。
マウスピース型の器具を歯に装着して、歯並びを整えていく治療です。
この記事ではインビザラインの特徴やメリット・デメリットを詳しく説明しています。
この記事を読むことで、インビザラインについて詳しくなり、治療開始から完了後までを具体的にイメージできます。
インビザラインに興味をお持ちのかたは、ぜひ最後までご覧ください。
インビザラインとは
インビザラインとは、透明で目立たないマウスピース型の矯正装置をつけることで、歯並びを矯正するマウスピース矯正のブランドの一種です。
アメリカに本社を置くアライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)がアメリカ本土で1999年に販売を開始したインビザライン。
通常、歯の矯正を行うにはワイヤーを用いた矯正装置をつけるワイヤー矯正が常識でした。
ただワイヤー矯正には、装置が取り外せない、装置が目立つ、歯磨きがしづらい、金属アレルギーの場合は矯正ができない場合がある、などのデメリットがあります。
そこで、取り外しが自在で、透明で目立ちにくく、マウスピース矯正装置自体も洗浄可能、金属アレルギーの方も矯正治療ができるインビザラインと呼ばれるマウスピース型の矯正装置が誕生したのです。
インビザラインを開発したのは、Zia Chishti(ジア・チシュティー)と呼ばれる起業家です。
彼は大手投資銀行や、大手コンサルティング会社に勤めていたビジネスエリートで、インビザライン以外にもユニコーン企業を作っています。
彼自身が歯列矯正の経験者であり、その経験から着想をえてマウスピース型の矯正装置を開発したと言われています。
マウスピース矯正は、インビザラインが元祖ですが矯正治療ブームを日本に生み出し、現在ではさまざまな種類のマウスピース矯正のブランドが乱立しています。
その中で元祖でありながら圧倒的なシェアを誇っているのが、このインビザラインです。
インビザライン・ジャパン株式会社の情報によると全世界で1,200万人以上の症例があるそうで、日本国内でもシェアNo.1のサービスです。
(参考:インビザライン・ジャパン株式会社 ホームページ)
インビザラインは2006年に日本に上陸し、マウスピース矯正ブームを引き起こしました。
その後、国内産のマウスピース矯正ブランドや世界各地で生み出されたマウスピース矯正が日本に進出するようになり、2022年現在では20種類以上のマウスピース矯正ブランドが生まれ、すでにサービスを終了しているサービスも複数存在しているといったカオスな状態になっています。
マウスピース矯正の元祖であり、一貫してシェアNo.1を獲得しつづけ、歯科医師からも支持を得ているインビザラインは、まさにマウスピース矯正業界をけん引する存在と言えるでしょう。
インビザラインで歯が動く仕組み
インビザラインで歯を動かす仕組みは、ワイヤー矯正と変わりません。
歯に力を加え、歯槽骨リモデリングという仕組みを使って歯を動かします。
アライナーをつけ、歯に力を加える
インビザラインではアライナーと呼ばれる透明のマウスピース型の矯正装置をつけます。
アライナーをつけることで、歯を動かしたい方向に向かって力を加えることができ、その力が歯と歯の根を支える歯槽骨(しそうこつ)のクッション役になっている歯根膜(しこんまく)に伝わります。
歯を支える歯槽骨が溶け、歯が動く方向に隙間ができる
力が加わり歯根膜が縮むと、力が加わった方向にある歯槽骨は骨を溶かす破骨細胞によって溶かされ、歯が動くスペースが新たにできます。
また力が加わる方向とは逆方向の歯根膜は引き伸ばされ、骨を生み出す骨芽細胞(こつがさいぼう)によって骨が動いた分の歯槽骨が作られます。
これらの骨が溶かされ、生み出されていく作用を歯槽骨リモデリングと呼びます。
歯根膜が一定の厚さに戻ろうとする特性が発揮される
0.15mmから0.38mmのうすい厚さを持つ歯根膜は、一定の厚さを常に保とうとする性質があります。
歯に力が加わった際には、力が加わり縮まった歯根膜側の骨を溶かし、逆に引き伸ばされた歯根膜側の骨を作り出します。
それによって歯根膜はその厚さを一定に保たれ、この一定の厚さを保とうとする性質を生かして歯の矯正では、歯を動かしています。
インビザラインと他のマウスピース矯正との違いは?
インビザラインと他のマウスピース矯正のもっとも大きな違いは、歴史と症例数です。
インビザライン矯正は、人工知能による機械学習によってその精度を高めています。
症例数が多ければ矯正治療の精度はより高められると考えられるため、症例数の多さはインビザラインの大きな強みと言えるでしょう。
インビザラインのメリット・デメリット
インビザライン治療にはメリット・デメリットがあります。
メリット
- 透明な矯正器具のため、他の人から矯正をしているのが目立ちにくい
- 通院回数が少ない
- 取り外しが可能で衛生的
デメリット
- 対応できない症例がある
- 装着時間を守らないと治療期間が延びる
- 治療可能な歯科医院が限られている
上記のように、メリットもあれば、デメリットも存在します。きちんと理解した上で治療をおこなうようにしましょう。
インビザライン治療の流れ
インビザライン治療の流れを紹介します。
具体的な流れを把握して、治療をスムーズに進めましょう。
カウンセリング
はじめは、カウンセリングです。
カウンセリングでは、患者様の疑問点・不安点、治療のご希望をお伺いします。
どのくらいの費用がかかるのか、治療期間はどのくらいなのかなどの疑問点、なるべく他の人に矯正していることがバレたくない、通院回数を減らしたいなどの要望はカウンセリング時に相談するようにしましょう。
また実際に歯科医師がお口の状態を確認し、抜歯が必要かどうか・おおよその治療期間などについてご説明いたします。
精密検査
カウンセリング後は、精密検査です。
精密検査では、口腔内のレントゲン撮影や顔写真撮影などを行い、より詳しく口の状態を確認。
検査結果をもとに、最終的な治療計画を立てます。
また、着色や歯垢の付着度合いに応じて歯のクリーニングもおこないます。
インビザライン作成用の歯型採り
治療をご希望になる場合は、インビザライン作成用の歯型採りをおこないます。
歯科医師が歯型をもとに、患者様一人ひとりに合わせた治療を、コンピュータ上で歯の移動のシミュレーションを行ない計画を立案します。
治療開始
治療計画にご納得いただいたら、治療が開始です。
歯科医師が最初に矯正装置の装着方法・取り外し方法、ケアの仕方などの注意事項を説明してくれるので、きちんと守りましょう。
通院
1~3ヶ月に1回のペースで通院が必要です。
定期検診では、治療が順調に進んでいるかどうかを確認します。
その際、歯並びだけではなくお口の健康状態も確認し、必要に応じて治療をおこなってくれます。
治療終了
歯並びも噛み合わせも、治療前にシミュレーションした仕上がり画像と同じになりましたら治療は終了です。
この際、さらに追加で微調整が必要の場合は矯正装置を再度作成します。
保定
治療終了後は保定が必要です。
保定とは、きれいになった歯並びが後戻りすることを防ぐために行う治療を言います。
保定装置は、マウスピース型の装置、歯の裏側に装着するワイヤータイプがあり患者様のご希望に合わせてどちらかを選択。
基本的には歯の移動にかかった期間と同じ期間、保定はおこないます。
費用
インビザライン矯正の費用は、全体矯正か部分矯正かによって金額が変わってきます。
全体矯正の相場は70~110万、部分矯正の相場は30~50万です。
症例の難易度によって金額は変動し、医院によって、毎月の調整費を含んでいない場合もあるので事前に医院に確認しましょう。
治療期間
インビザラインの治療は、2年~2年半ほどかかります。
ただ、動かしたい歯の本数や症例の難易度によって期間は大きく変動します。
詳しい治療期間は、実際に歯科医院にて相談をおこない確認しましょう。
インビザラインの注意事項
インビザライン矯正にも、事前に把握しておきたい注意事項があります。
具体的な注意事項を確認しておき、矯正治療を行うか判断しましょう。
場合によっては歯を削る
インビザライン治療は、歯を削って治療を進めることがあります。
歯を削る理由は、以下の2つです。
- 歯を移動させる隙間を作るため
- 左右上下の歯の大きさを揃えるため
治療計画の段階で、医師が必要に応じ戦略的に治療計画に組み込み、歯のサイズが大きい方、左右の歯の大きさが異なる方は削る可能性があります。
削ってしまった歯は元には戻らないので、よく考え判断しましょう。
痛みを伴うことがある
インビザライン矯正は、マウスピース装着時に痛みを伴う(もしくは感じる)ことがあります。
ただ前提として、インビザライン矯正だけに限らず、歯を動かして理想の歯並びを目指す矯正治療は全般的に痛みを伴う治療です。
特に初めてマウスピースを装着する時、新しいマウスピースに交換した時は痛みを感じやすくなります。
歯を動かすため、多少の痛みがあることは事実です。
ただワイヤー矯正と比べると短い距離で歯を動かすため痛みは少ないと言われています。
痛みをなるべく抑えたい方は、ぜひ一度インビザラインについて歯科医師に相談してみましょう。
まとめ
インビザラインとは、マウスピース型の矯正器具のことです。
マウスピース型の器具を歯に装着して、歯並びを整えていきます。
透明なマウスピースを装着するため、ワイヤー矯正のように目立ちにくいです。
また、自由に取り外しができることから、いつもどおりに食事をすることができ、歯磨きやフロスなどで口腔内の衛生環境を保つことができます。
今回紹介したインビザライン矯正をおこなうことで、理想的な歯並びを手にいれることができます。
当サイトではインビザライン矯正が受けられるおすすめの医院を紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。
新着記事

インプラント治療で歯がない期間は?対処法やよくある質問への回答も紹介

最少4本のインプラント治療「オールオン4」とは?費用や治療の流れも解説

インプラント治療を受けているとMRIは受けられない?安全性や注意点について解説!

インプラント治療は痛い?痛みの程度や対処法について解説

インプラントのおすすめ歯科医院について
関連する記事

インビザラインのチューイーとは?効果や噛みすぎて痛い際の対処法も解説

インビザライン矯正でガミースマイルは治せる?治せない場合は?

インビザラインで口ゴボは治る?治らない?

インビザラインの噛み合わせ問題と予防法|矯正中の違和感も解説

インビザラインの保定期間とは?いつまでする必要がある?

インビザラインで矯正できない症例とは?装置の種類別に紹介

インビザラインで出っ歯は症例により治療可能。できない場合の対処法。

インビザラインのゴムかけはいつからやるの?その効果と痛みの対処法は?

インビザラインの装着時間が守れない!22時間つけなきゃ矯正は無理?
インビザラインは抜歯ありの症例でもOK?抜歯なしで進める方法は?
インビザラインで抜歯した所が目立つ!隙間が埋まるまでの期間や対策を紹介
インビザライン矯正と同時にホワイトニングは可能?いつから始めるべき?

インビザラインで後悔?実際の声とその予防・対処法を公開
インビザラインは効果がない?ワイヤー矯正との違いも解説

インビザラインは食事中に外すべき?理由や注意点を解説

インビザラインのアタッチメントはいつまで付ける?

インビザラインでアタッチメントが取れたときの対処法を解説

インビザラインのアタッチメントとは?知っておきたい目的や効果などを解説

インビザラインは痛いのか|9パターンの痛みと対処法を解説

インビザラインの失敗例と失敗しないための対策を徹底解説