インビザラインは効果がない?ワイヤー矯正との違いも解説
2022/6/15
2024/7/18
#インビザライン
「インビザラインが気になっているけど、きちんと歯並びが綺麗になるか不安・・・」
「インビザラインはワイヤー矯正より効果が無いって本当?」
このように、矯正治療を検討中の方の中には、インビザラインの効果について不安を持たれている方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、インビザラインはワイヤー矯正と同様の効果があります。
ただし、治療中に注意しなければならない点があるのです。
この記事ではインビザラインの矯正効果について、ワイヤー矯正と比較しながら解説しており、インビザラインが効果がないと誤解されてしまう理由や、治療中の注意点などを紹介しています。
この記事を読むことで、インビザラインで効果が出ない場合の原因や矯正効果を得るための注意点についても学べるため、インビザラインの治療に安心して臨めるようになるでしょう。
インビザラインの治療を検討している方や、インビザラインの治療を始めたばかりで効果について不安を感じられている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 4.1装着日数や時間を守る
- 4.3定期的な通院をサボらない
- 5まとめ
インビザラインはワイヤー矯正と同じように効果がある
インビザライン矯正は、従来のワイヤー矯正と同じように歯並びを整える効果があります。
なぜ効果があるかというと、インビザライン矯正もワイヤー矯正と同じ原理で歯を動かしているからです。
どのような原理で歯を動かしているのか簡単に説明すると、歯列矯正では歯に矯正装置をつけることで圧力をかけ歯並びを整えます。
そもそも歯は、歯根の周りが歯根膜という組織に覆われており、その歯根膜の周りに歯槽骨という歯を支える骨が存在しています。
矯正装置をつけて歯に圧力をかけると歯根膜に力が伝わり、歯が移動しようとしているほうの歯根膜が縮んで、反対側の歯根膜は伸びるという現象が起きるのです。
その結果、歯根膜が縮んでいる側に破骨細胞という骨を壊す細胞が発生し、破骨細胞は骨を吸収して無くしていきます。
そして、歯根膜が伸び移動して骨が無くなった場所には骨芽細胞が現れ、新たに歯槽骨が作られます。
この骨の吸収と再生を繰り返すことで歯並びが整っていくのです。
この原理でワイヤー矯正では、歯並びに合わせて曲げられているワイヤーが元に戻ろうとする力を利用し歯を移動させます。
一方インビザラインでは、理想の歯並びに近づけるために段階的に歯が動いた状態を想定したマウスピースを複数枚作製します。
そして、自分の今の歯並びに近いマウスピースから装着していき、少しずつ歯に力を加えて、徐々に歯を移動させていくのです。
このように、インビザラインとワイヤー矯正では同じ原理で歯を動かしており、装置が異なるだけで矯正効果は同じようにあります。
しかし、ワイヤー矯正と比較するとまだまだ治療法としては新しく、治療法に対する理解や知名度も低いことから、インビザラインは効果がないと誤解されてしまうことがあるのです。
主にインビザラインが効果がないと誤解されてしまう理由は2つあります。
・ワイヤー矯正と比べて痛みが少ないから
・ワイヤー矯正と比べて歯の動きがわかりにくいから
理由について1つずつ解説していきます。
ワイヤー矯正と比べて痛みが少ない
インビザラインはワイヤー矯正と比較して、矯正中に感じる痛みが比較的少ないです。
痛みが少ないと、歯がしっかり動いてくれるか不安に思われる方も多いでしょう。
しかし、痛みが少ないからといって矯正治療が適切にできていないわけではありません。
インビザラインの痛みが少ない理由は、歯にかける圧力がワイヤー矯正より少なく、マウスピースを一つ付けるごとの歯の移動距離がワイヤー矯正より短いからです。
通常ワイヤー矯正では、一ヶ月に一度矯正装置を交換し歯並びを整えていきます。
この交換時に歯に強い圧力がかかるので痛みを感じます。
これはインビザラインでも同様です。
マウスピースを交換することで、歯に圧力をかけ歯並びを整えていきます。
ワイヤー矯正との違いは、インビザラインでは一ヶ月に2回程度矯正装置の交換を行うことです。
そのため、ワイヤー矯正より矯正装置の交換回数が増えます。
ただ、その分一度に歯にかける圧力が少なくなるため、短期間に感じる痛みが少なくなるというわけです。
ワイヤー矯正と比べて歯の動きがわかりにくい
ワイヤー矯正は矯正装置自体が目立ちやすい点と、歯に痛みを感じることでどの歯が動こうとしているか患者様自身がわかりやすい特徴があります。
そのため、「矯正効果が得られそうだ」と感じる方が多いです。
一方、インビザラインでは、歯全体に満遍なく圧力がかかるので、どの歯が動こうとしているか患者様自身ではわかりにくく、効果がないのではと不安になってしまう方もいます。
しかし、歯の動きがわかりにくくても、ワイヤー矯正と同様に効果があるので安心してください。
矯正効果を実感できるまでにかかる期間
矯正効果の定義は人によって様々であるため、ここでは「歯並びが整ってきたと感じるまでにかかる期間」について解説したいと思います。
結論、この期間は人によって様々で、早くて1年〜2年はかかるでしょう。
なぜこれほど期間が必要かというと、一ヶ月に歯を動かせる距離が短いからなのです。
具体的には、歯列矯正で一ヶ月に歯を動かせる距離は最大で1mmです。
無理に動かしても早く歯が移動するわけではなく、強い力を歯に与えてしまうと歯根や歯茎にダメージを与えてしまうリスクがあります。
これは、インビザラインに限らずワイヤー矯正でも同様です。
そのため、インビザラインで歯並びが整ってきたと感じるまでには時間がかかるのです。
インビザラインで効果が出なかった場合に考えられる原因
インビザラインに適応した症例であれば治療をすることで効果が出ますが、インビザラインで歯列矯正効果が現れない場合もあります。
その原因としては、以下4つが考えられます。
・装着時間を守れていなかった場合
・アタッチメントが取れて放置していた場合
・指示された通りにゴムを使用していなかった場合
・クリンチェックに問題があった場合
それぞれ解説しますので参考までにご確認ください。
装着時間を守れていなかった場合
インビザラインは1日の装着時間が20〜22時間以上と決まっています。
この装着時間を守れていなかった場合、歯が適切に動いてくれず、インビザラインで矯正効果が得られない可能性が高くなってしまいます。
アタッチメントが取れて放置していた場合
インビザラインでは、歯を動かす際の補助としてアタッチメントと呼ばれるものを歯につけることがあります。
このアタッチメントが取れてしまった際に、歯科医師に相談せず放置していると、計画通りに歯が動いてくれないリスクが高まるのです。
インビザラインのアタッチメントについては当サイトの別記事で詳しく解説しています。
アタッチメントとは何か、使用目的や効果についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
「インビザラインのアタッチメントとは?知っておきたい目的や効果などを解説」
指示された通りにゴムを使用していなかった場合
インビザラインの治療中に、上下の顎の間にゴムをかけることがあります。
これは「顎間ゴム」と呼ばれるのですが、このゴムを付けることを患者様自身がサボってしまうと、矯正効果が現れない原因になってしまうのです。
この「顎間ゴム」を使用する意図として、全体の咬み合わせを改善する目的や望まない歯の移動を防止するなどの目的があります。
患者様自身がゴムを付けるのをサボってしまうと、最悪のケース歯並びが悪くなってしまうこともあるので注意しましょう。
治療計画に問題があった場合
歯科医師の指示通りマウスピースの装着やゴム付けも徹底していたが、矯正効果が現れなかった場合、そもそもの治療計画に問題があった可能性があります。
インビザラインでは、ワイヤー矯正とは違った知識や技術が必要となるため、インビザラインの知識や技術が乏しい歯科医師が担当した場合、適切な治療計画が立案できない可能性もあるのです。
このようなリスクを回避するためにも、インビザラインの治療経験が豊富な歯科医師を探すようにすると良いでしょう。
インビザラインでしっかり矯正効果を得るために注意すべきこと
インビザラインでしっかり矯正効果を得るためには、患者様自身が注意しないといけない点があります。
具体的には、下記の4点です。
・装着日数や時間を守
・虫歯や歯周病にならないようにする
・定期的な通院をサボらない
・アタッチメントが取れた場合に放置しない
それぞれ解説していきます。
装着日数や時間を守る
インビザラインは毎日20〜22時間以上装着しなければ、正しく歯が動いてくれない可能性があります。
また、マウスピース型矯正装置は装着する日数と順番が決まっているので、これらもしっかり守るようにしましょう。
加えて、顎間ゴムの使用を指示されている場合は、マウスピースの装着時間や装着する順番と同様に正しく守ることが大切です。
虫歯や歯周病にならないようにする
矯正治療中に虫歯や歯周病になってしまうと、矯正治療より虫歯や歯周病の治療を優先しなければならない場合があります。
そうなると、一時的に矯正治療を中断しなければならないので、予定より治療が終わる時期が延びてしまうリスクもあるのです。
そのため、インビザラインで治療中は虫歯や歯周病にならないよう食後の歯磨きを徹底しましょう。
定期的な通院をサボらない
インビザラインで治療中に定期的な通院をサボってしまうと、治療計画に遅れが生じるリスクがあります。
なぜなら、万が一マウスピースがしっかり装着できておらず、計画通りに歯が動いていなかった場合、発見が遅れてしまうからです。
また、定期的に通院をすることで虫歯や歯周病などのトラブルが発生していた場合も、早期発見・早期治療につなげることができ、矯正治療に悪影響が出ない程度で済む可能性が高まります。
アタッチメントが取れた場合に放置しない
アタッチメントが取れたままにしておくと、計画通り歯が動かなくなってしまいます。
アタッチメントは患者様自身でつけることができないので、取れてしまった際は歯科医師に報告をして、再度取り付けてもらいましょう。
インビザラインのアタッチメントが取れたときの対処法については当サイトの別記事で詳しく解説しています。
アタッチメントが取れてしまう理由や対処法についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
「インビザラインでアタッチメントが取れたときの対処法を解説」
まとめ
インビザラインは、ワイヤー矯正と同様に歯並びを綺麗にする効果があります。
しかし、適切に矯正効果を得るためには下記のような徹底しなければならない行動があるので注意しましょう。
・装着日数や時間を守る
・虫歯や歯周病にならないようにする
・定期的な通院をサボらない
・アタッチメントが取れた場合に放置しない
インビザラインは患者自身で自由に矯正装置を着脱できるメリットがある反面、自己管理がとても重要です。
この点をしっかり理解した上で、インビザラインの治療を始める・進めることが矯正治療の成功において重要でしょう。
当サイトではインビザライン矯正が受けられるおすすめの医院を紹介していますので、インビザライン矯正を検討しているという方は、ぜひご覧になってみてください。
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